公益資本主義 講演録の掲載

3月4日に交詢社で公益資本主義について講演をしました。交詢社は銀座の交詢社通りにある、福澤諭吉が1880年に作った「日本最初の実業家社交クラブ」。演題は「21世紀の三方よし これからの資本主義」でした。交詢雑誌に掲載された講演録を、交詢社の許可の下でシェア致します(財団法人交詢社『交詢雑誌」第552号平成23年5月20日発行)。

講演の場のご提供、講演録の転載へのご協力、交詢社の皆様に厚く御礼申し上げます。

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3 thoughts on “公益資本主義 講演録の掲載

  1. 耕児

    すばらしい講演内容のシェア、ありがとうございます。

    私は、日本が持続可能な社会を構築していくには、2 つの変革が必要だと思っています。
    一つは「大家族化」、もう一つが「価値の再編」です。

    現在ではあまり聞かなくなった「核家族」という言葉は、高度経済背朝の中で生まれました。
    それまでは、3 世代で生活していた家族の単位が、2 世代家族となり都心部に住む形態が増えてきたことから発生した言葉です。この家族構成は急激な成長を遂げる日本では、大きな原動力となりましたが、いまではもう十分に機能しなくなっているどころか、多くの問題を発生させてはじめていると考えます。
    そのため、今一度、日本は大家族に戻り、住み慣れた地元で仕事をし、生産性を維持できる体制にすべきだと考えます。

    もう一つの価値の再編ですが、これは生活に必要なものに対する出資比率を上げることを示します。もともと、文明は安定した衣食住を確保するために成長してきましたが、面白いことにこれらはある程度の安定を保つと、すごく軽視されるようになります。日本国内だけでなく、世界中に目を向けても、衣食住の安定供給のバランスはだいぶ崩れてきていると思います。
    日本という国は、豊かで厳しい自然環境の中にせっかくあるのだから、他の国に率先して、衣食住を作ることだけでなくその土台となる研究などにも多くの価値を与え、人はそこにもっと出資すべきだと思います。
    例えば、良い農作物を作るには、作り手に対する出資だけではなく、作り方の研究開発、またそれらが育つ土地、そこに流れる水に至るまで、お金をかけていかないといけない。

    的確なデータ分析と、理論によるすばらしい講演録にたいして非常に抽象的な内容で恐縮ですが、投稿させていただきました。

    最後に、すばらしい講演内容の公開を承諾された交詢社に感謝いたします。

  2. David James Brunner

    耕児さん、コメントを有難うございます。結局のところ、人間のニーズが経済の成長を引っ張っていきます。日本人が大家族化を望むなら、それが新しい経済活動を生み出すでしょうし、衣食住の持続可能性とクォーリティーを高めるニーズがあれば、それがいろんな試みを促すでしょう。なお、イノベーションがうまく出来なかったり、プラス・サムの活動よりゼロ・サムの活動が有利になったりすると、その自然な発展が妨げられるので、その意味で経済環境の改善、即ち経済制度の再設計が必要だと思います。

  3. サイキック

    ブルナーさまこんにちは!いつも資料を熱意でご公開していただき、ありがとうございます。こんな僕でも、勉強をして、いつか社会貢献できるかもと思えて幸せに感じています。ひらめいたのですが、新しい先進国について、ぼくの認識ではそういったヘッジファンドの人も何千億ドルと新興国へ寄付したりするし、もしかすると、おおまかに言えば、富の再配分はうまくいっていっているとのかもしれないと思っています。せっかく先祖が努力して先進国にはニートさえ作れるようになったし、今の先進国に足せばいいのは、そういった仕事の情報量だと思いました。これからの先進国は高齢者でも入れるような大学と就職活動、より多くの人が年齢を問わず大学で学び、就職活動をすれば、もっといいアイデアと市場は生まれ、もっといい先進国を作れると思います。僕がひっかかるのは、経済研究の時間と費用が、仮にアライアンスフォーラムで、ベンチャーキャピタルだとすれば、そのどこかの時点でヘッジファンドだろうし、誰かが解雇されていると思ったのです。そこで、そういった大学システム(就職活動、起業も含む)があるのかと、この高齢者に対する大学(就職活動・起業まで面倒みる)システムについて、どう思われるかご意見をお聞かせください。

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